四ヶ村の棚田。日本の棚田百選の一つで四ヶ村とは豊牧・滝の沢・沼の台・平林の
4つの集落の総称である。この四ヶ村には秘湯で名高い肘折温泉へ行く道から
さらに山奥へと入っていくのだが、事前の下調べで地図などを見ていた時に一体
どれだけ山深くて辺鄙なところなんだろうかと不安を抱かざるを得ないような場所
だった。ところが、四ヶ村へと通じる土合トンネルを抜け出た時に私は我が目を
疑った。人里から隔離されたようなその場所はとんでもない辺鄙なところと信じて
疑ってなかったのに実際には実に開けていて見通しのよい大きくて広々とした
空間が広がっていたからだ。ここはまさか桃源郷?ユートピア?そう錯覚する
ような感じだった。その後、絶景ポイントをお伺いするために村の人に話しかけた
際に思わず『こんなに開けていると思わなかった』と感想を漏らすと『これが棚田
ってもんだ』と言われた。尚、四ヶ村はその名の通り4つの集落で、それぞれに
棚田が点在しているので、その全容を把握するだけでも2時間弱の時間を要したが、
結局一番のビューポイントは最初に教えてもらったところだった。