鵜戸神宮は「鵜戸さん」と愛称され、本殿は鵜戸崎の突端の海に面した断崖の洞窟の中にある。この洞窟は主祭神である鵜葺草葺不合命(うがやふきあえずのみこと=山幸彦(彦火火出見尊)と豊玉姫命の御子で神武天皇の父)の産殿の址と伝えられる霊地で、およそ1千平方メートル(約三百坪)ほどの広さがある。このように海に面した洞窟内に本殿が鎮座していて、このため本殿にお参りする際には海に向かって降りていく(いわゆる下り宮)という神社は他にはなく、また、本殿下の磯には豊玉姫が出産のために海宮(龍宮)から乗って来たと言われる霊石亀石があり、亀石の桝形の穴に男子は左手、女子は右手で願いをこめながら運玉を投げ、見事入ると願いが叶うといわれているなど日本人ならぜひ一度は訪ねてみるべき神社の一つであるということが言えるだろう。